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覚猷(かくゆう)

生没 1053~1140.9.15 鳥羽僧正(とばそうじょう)・法輪院僧正とも。平安後期の天台宗僧。大納言源隆国(たかくに)の子。覚円(かくえん)に師事。頼豪(らいごう)に灌頂(かんじょう)をうけた。鳥羽上皇の好遇を得て護持僧を勤め,鳥羽殿御堂(証金剛院(しょうこんごういん)),ついで園城寺(おんじょうじ)法輪院を創建して住した。1079年(承暦3)法成寺修理別当の賞により法橋となる。それ以降,絵画活動がみえ,図像の収集に努めたほか画技にも腕をふるい,「古今著聞集(ここんちょもんじゅう)」には「ちかき世にはならびなき絵書」と評された。醍醐寺蔵「不動明王立像」や「信貴山(しぎさん)縁起絵巻」「鳥獣人物戯画」はその筆になるといわれる。一方,天王寺・証金剛院・梵釈寺・法勝寺などの別当を歴任。1134年(長承3)大僧正,翌年園城寺長吏,38年(保延4)天台座主(ざす)となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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