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雅楽(ががく)

東アジア音楽の一種目。雅楽とは「雅正の楽」の意で,中国では儒教の典礼楽をさした。日本に伝わった雅楽は中国の宮廷で行われていた宴饗楽で,これに朝鮮系の楽舞を加えて,外来の宮廷音楽の総称として雅楽が成立した。これが今日の唐楽(とうがく)と高麗楽(こまがく)の淵源である。唐楽と高麗楽は伝来当初は舞楽の形態であったが,平安中期以降,管弦の形態もうまれた。今日,狭義の雅楽はこの唐楽と高麗楽の舞楽・管弦をさす。広義の雅楽はこのほか,御神楽(みかぐら)・東遊(あずまあそび)・久米舞(くめまい)などの日本固有の歌舞と,平安中期に成立した催馬楽(さいばら)・朗詠などの謡物(うたいもの)を含む。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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