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改元(かいげん)

元号を改めること。改元の理由には大きくわけて代始(だいはじめ)・祥瑞(しょうずい)・災異・革年の四つがある。代始改元は天皇の践祚(せんそ)(即位)に伴う改元で,践祚の翌年に改元する踰年(ゆねん)改元が原則であった。祥瑞改元は珍しい自然現象や動植物などの出現による改元で,奈良時代に多い。災異改元は彗星・地震・旱魃・洪水・飢饉・疫病・火災・兵乱などの天変地異や人災による改元。革年改元は辛酉(しんゆう)・甲子(かっし)の年には変乱が多いとする辛酉革命・甲子革令(かくれい)説にもとづく改元。そのほか,平安時代には陰陽思想で厄年にあたる年の改元もあった。改元は本来天皇の権限であったが,室町時代以降には武家政権の発議・主導による改元が多くなった。明治改元の際に一世一元の制度が採用され,以後,改元は天皇の代始に限られている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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