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両替(りょうがえ)

金銀銭三貨の交換を中心に行われた多様な金融業務,またそれを業務とする金融業者。中世にも両替や割符(さいふ)という為替取組みを行った両替衆の存在が知られるが,近世に入ると三都をはじめ地方都市にも出現,業務内容・規模ともに発達して機能が分化した。銭の交換を主とし手数料を得る銭両替が一般的だが,三都とくに大坂には本両替が存在し,より高度な金融業務をはたした。大坂の本両替は,金銀貨の交換,預金,貸付け,手形の振出し,為替の取組みなど,銀行業務のおもなものはすでに行っている。明治期に,経済制度の変化や藩債処分などにより打撃をうけるが,銀行資本に転換したり,洋銀・藩債証券を取り扱い,明治中期まで両替商として存続した者もいた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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