足利尊氏・直義(ただよし)兄弟が後醍醐天皇をはじめとする元弘以来の戦没者の慰霊と平和を祈願して建立した塔。一国ごとに寺(安国寺)と塔が設けられ,塔には仏舎利2粒が納置された。禅僧夢窓疎石(むそうそせき)の勧めによるが,源流にインドのアショーカ王の8万4000の仏舎利塔があったといわれる。現存する遺構はないが,京都の法観寺や栃木県下野市の薬師寺など28国に所在したことが確認されている。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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