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新体制運動(しんたいせいうんどう)

1940年(昭和15)から翌年にかけて行われた新政治体制の創出をめざした運動。第2次大戦のヨーロッパ戦局がドイツ有利に展開していた情勢を背景として,40年6月24日枢密院議長を辞任した近衛文麿は新体制運動に乗りだすと声明した。8月15日の立憲民政党解党を最後に全政党が解散,第2次近衛内閣が各界有力者を集めて8月23日に設置した新体制準備会での議論をへて,10月12日大政翼賛会が結成された。新体制推進派は翼賛会をナチス的な政党とすることをもくろんだが,議会主流や精神右翼は憲法違反として批判し,結局翌年1月に政府は翼賛会の政治性を事実上否定する見解を示し,4月に翼賛会が改組されて運動は挫折した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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