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新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)

第8番目の勅撰和歌集。20巻。歌数約1980首。後鳥羽上皇は,1201年(建仁元)7月和歌所を設置し,11月源通具(みちとも)・藤原有家・同定家・同家隆・飛鳥井雅経・寂蓮に撰進を下命。寂蓮は翌年没したため撰者は5人。05年(元久2)3月竟宴(きょうえん)が催されたが,すぐに切継ぎ(改訂)が行われ,16年(建保4)12月和歌所開闔(かいこう)の源家長が書写して終了。その後承久の乱に敗れて隠岐に配流された上皇は,さらに約400首を削除して正本とした。これを隠岐本とよぶ。真名(まな)序・仮名序があり,春上下・夏・秋上下・冬・賀・哀傷・離別・羈旅・恋1~5・雑上中下・神祇・釈教の各巻。入集上位は,西行94首,慈円92首,九条良経79首,藤原俊成72首,式子内親王49首,定家46首,家隆43首,寂蓮35首,後鳥羽上皇33首など。総じて古典主義的枠組みのなかで,本歌取・本説取の技法を用いつつ優艶華麗な歌風を示す。本集を中心に新古今時代という和歌史の一頂点が形成された。「新日本古典文学大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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