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神祇伯(じんぎはく)

律令官司の一つで神祇官の長官。職員令によれば神祇(神社)祭祀,祝部(はふりべ)・神戸(かんべ)の名籍(名帳と戸籍)のほか,大嘗(新嘗)・鎮魂祭・御巫(みかんなぎ)・卜兆(ぼくちょう)(卜占)をつかさどる。官位相当は従四位下で八省の卿よりも低く,中宮大夫・春宮大夫と同じ。はじめ神祇氏族の中臣(なかとみ)氏がおもに任じられたが,9世紀には天皇の姻戚・近臣者が多くなり,やがて王氏の補任(ぶにん)が慣例となった。平安末期の花山天皇後裔の顕広王(あきひろおう)補任以後は,その子孫(白川家)が明治維新まで世襲し,同家は伯家(はっけ)・伯王家とよばれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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