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塵芥集(じんかいしゅう)

1536年(天文5)4月,陸奥国の戦国大名伊達稙宗(たねむね)によって,領国支配体制の整備をはかる施策の一環として制定された分国法。条数は伝本により若干の違いがあるが,約170カ条にのぼり,現存する分国法のうち最大の法典である。前書き,本文,稙宗の署判,家臣起請文(きしょうもん)という体裁が「御成敗式目」とおおむね一致し,本文の内容・文言も条文と一致するものがあること,さらに家臣の起請文が式目付載の起請文をほぼそのまま和文化したものであることなどから,法典全体が式目をモデルに制定されたとみられる。ただし実質的な内容には,慣習法の採用なども多く,式目との継受関係は濃いとはいえない。「日本思想大系」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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