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所当(しょとう)

中世の田畠に課せられるさまざまな年貢や公事(くじ)。本来は「相当する」「適当する」という意味の一般的な広い用法で,10~11世紀には所当官物(しょとうかんもつ)・所当年貢・所当地子(じし)・所当公事など内容を限定する語に冠して用いられ,国衙(こくが)・荘園領主などへの官物・年貢・地子・加地子なども含んだ。12世紀以降,所当が単独で用いられるようになり,しばしば所当・公事と並称されるようになるが,鎌倉時代にも国衙所当など官物の用例もあり,必ずしも年貢と同じではなかった。しかし,官物・地子などの意味で用いられることが少なくなり,しだいに田畠の租だけをさすようになる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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