小右記(しょうゆうき)
「おうき」とも。「小野宮右大臣記」「野府記(やふき)」「続水心記」「小記」とも。藤原実資(さねすけ)の日記。現存するのは982~1032年(天元5~長元5,一部欠)だが,「小記目録」や逸文などから,977~1040年(貞元2~長久元)に及ぶことが確認される。小野宮流藤原氏に生まれ,養父実頼の邸宅・所領・日記を伝領した実資は,儀式・政務に精通し,権勢を握る九条流の道長らに屈しなかった。筆まめな性格とその政治的地位を反映し,日記は量・質ともに優れている。「大日本古記録」「増補史料大成」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
この記事が気に入ったらいいね!しよう