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浄土宗(じょうどしゅう)

法然(ほうねん)を開祖とし,阿弥陀如来の称名(しょうみょう)念仏による極楽往生を説く宗派。法然は「選択(せんちゃく)本願念仏集」を著し,他力易行(いぎょう)の専修(せんじゅ)念仏を勧めたが,その専修性は1207年(承元元)の流罪や法然没後の27年(安貞元)の法然廟破壊などの法難を招いた。のちに多くの分派を生じ,知恩院に拠った源智・隆寛の多念義,幸西の一念義,長西の諸行本願義(九品(くぼん)寺義),証空の西山(せいざん)義,弁長の鎮西義などにわかれたが,全体的には鎌倉・室町時代に急速に教圏を広げ,京都を中心として関東や東北から九州に及んだ。とくに鎮西義は良忠のとき関東に進出し,その門下に白旗派・藤田派・名越派の関東三派,および一条派・三条派・木幡派の京都三派を生じ,大いにふるった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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