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昭電疑獄事件(しょうでんぎごくじけん)

昭和電工への復興金融金庫融資をめぐる芦田均内閣期の贈収賄容疑事件。1948年(昭和23)6月,昭和電工社長日野原節三が,23億円余の巨額の復金融資の一部を不正に使用したとして国会の追及をうけ,そのもみ消しのために贈賄工作を行ったとの容疑で逮捕された。収賄側としても,元農林次官重政誠之(せいし),前蔵相・経済安定本部長官栗栖赳夫(くるすたけお),大蔵省主計局長福田赳夫が,さらに10月前副総理の西尾末広も逮捕されたため,内閣は総辞職。芦田も12月に逮捕され,計64人が起訴された。裁判の結果,日野原・栗栖が有罪,他は無罪となった。事件は民主自由党による芦田内閣打倒の政治的陰謀で,GHQ部内の抗争も関係していた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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