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清浄光寺(しょうじょうこうじ)

神奈川県藤沢市西富にある時宗の総本山。藤沢山無量光院と号す。藤沢道場と称し,俗称は遊行(ゆぎょう)寺。4世遊行上人呑海(どんかい)と当麻(たいま)無量光寺に止住していた内阿真光(しんこう)が跡職をめぐって対立し,寺をでた呑海が兄俣野(またの)景平の援助をうけて1325年(正中2)相模国藤沢の地に創建。以後遊行上人を退くと藤沢上人となり,時宗遊行派を統轄した。室町時代には足利将軍家や鎌倉公方家の庇護をうけ繁栄したが,1513年(永正10)の兵火により全焼し,各地を転々とした。1607年(慶長12)に徳川家康の知遇を得た32世遊行上人普光が再興した。罹災のたびに門前町・宿場町藤沢の中心として復興された。1872年(明治5)総本山となる。80年の大火と関東大震災で倒壊したが,徐々に山容を整え現在に至る。「一遍上人絵伝」(国宝)以下の寺宝・美術品を所蔵。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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