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聖衆来迎図(しょうじゅらいごうず)

浄土教信者の臨終時に極楽浄土から阿弥陀如来が迎接(ごうしょう)のため飛来するという来迎図は,平安時代に浄土教信仰の流行とともに盛んに制作された。往生者には9段階(九品)の来迎相があるとされ,このうち上品(じょうぼん)の者には阿弥陀三尊ほか聖衆が来迎するという。日本の遺例として最古の平等院鳳凰堂壁画では,上品のみでなく下品(げぼん)でも阿弥陀三尊のほかに奏楽する諸菩薩を表している。聖衆に地蔵・竜樹など比丘形(びくぎょう)を加えることもあり,鎌倉時代以降時代が下るにつれて「二十五菩薩和讃(わさん)」(伝源信作)により聖衆の数を25体とするようになった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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