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将軍後見職(しょうぐんこうけんしょく)

幕末期の江戸幕府の臨時職。従来から将軍の病弱・幼少の際にみられた。1858年(安政5)8月幕府は14代将軍家茂(いえもち)の若年と将軍継嗣問題の経緯から,一橋派を排除する目的で田安慶頼を後見に任命。62年(文久2)5月廃したが,雄藩の公武合体運動が高まり,鹿児島藩の建議を入れた朝廷の勅により,同年7月6日役職として新設し徳川慶喜(よしのぶ)を任命。この処理は慶喜の政治的活動を保障するものとなった。参予会議の解散後,64年(元治元)3月25日慶喜が禁裏守衛総督・摂海防禦指揮に転じて本職は廃された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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