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貞享暦(じょうきょうれき)

渋川春海(はるみ)によって作られた日本で最初の暦法。1685年(貞享2)から1754年(宝暦4)まで70年間用いられた。春海はみずからの観測をもととし,理想的暦法とされていた授時暦(じゅじれき)を範にとり,中国と日本との間の経度差(里差)を考慮して,京都を基準とする新暦法を編纂した。これを「大和暦」と名づけ,1684年に朝廷に献上して採用を願いでた。朝廷は大統暦による改暦を決定していたが,同年10月29日にこれを改めて大和暦を採用し,「貞享暦」の名を賜った。春海は新設の幕府天文方に任命され,以後頒暦(はんれき)の天文学的部分は天文方が,暦注は暦家の幸徳井(こうとくい)家が担当することとなり,それまでまちまちであった地方暦の統一が実現した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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