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荘園(しょうえん)

古代~中世に荘とよばれた領地のこと。史料上は「庄」の字が用いられた。古代では,743年(天平15)の墾田永年私財法にもとづいて東大寺などの中央官寺が集積した墾田をいい,10世紀以降の公田官物などを免除された田,院政期に成立する領域型荘園も荘園とよばれてきた。荘園の成立契機から,古代の墾田ないしはその系譜をひく荘園を墾田地系荘園といい,寄進を契機とする荘園を寄進地系荘園とよんで区別する。これに対して土地制度論の立場からは,古代の墾田を初期荘園,10世紀以降の官物などを免除された田を免田系荘園,領域型荘園を寄進型荘園(寄進地系荘園)とするなどの区別もなされている。また歴史教育の立場からは,それぞれ初期荘園,免田・寄人(よりうど)型荘園,領域型荘園と区別する見方もある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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