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酒呑童子(しゅてんどうじ)

室町物語の武家物。作者不詳。南北朝期には成立。「御伽草子」の一編。丹波国大江山に住む酒呑童子により,洛中洛外の美女がつぎつぎと誘拐される。酒呑童子討伐の勅命をうけた源頼光(よりみつ)・(らいこう)は,藤原保昌・渡辺綱(つな)・坂田金時・碓井貞光・卜部季武とともに山伏に変装して大江山へむかう。頼光一行は,八幡・住吉・熊野の神々から授かった毒酒を童子らに飲ませて討ち,美女たちを救出,都へ凱旋する。室町~江戸時代に広く流布した。童子の住みかの差異により,大江山系と伊吹山系の諸本にわかれる。童子の前身を語る「伊吹童子」もある。「日本古典文学大系」「日本古典文学全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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