1. 用語
  2. 日本史 -し-
  3. 宿場町(しゅくばまち)

宿場町(しゅくばまち)

宿駅に指定された在町(在郷町),宿駅在町。戦国大名や近世の幕府・藩は城下町・港町の中心部や,市場町の在町などを宿駅に設定したが,宿役を賦課された在町・市場町で,とくに人馬継立てや旅行者の宿泊業に経済が依存する度合いの高い場合,宿場町とよぶ。一部には神奈川宿などのように,年貢賦課対象の村が複数で一宿を構成する場合もある。街村集落の形態をとることが多いが,地域の経済的中心地となっている場合は,裏町や街区をなした町並みを形成することがある。五街道の宿場町は町端に石垣・土居などによる見付(みつけ)が設定され,問屋場・本陣が町中心に設けられた。江戸中期以降,伝馬の利用増大による宿財政悪化のため,宿の窮迫を訴える宿や,間(あい)の宿に休泊の旅人をとられることを訴える宿が多くなったが,文化・文政期の宿場町は増大した旅行者の休泊により繁栄した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう