宗門人別改帳(しゅうもんにんべつあらためちょう)
宗旨人別帳・宗門改帳・家別帳・宗門帳とも。江戸時代,領主が村・町ごとに各家の人別に宗門改を行い作成した帳簿。1613年(慶長18)のキリスト教禁止令以降,キリシタン摘発のため宗門改が実施された。当初の宗門改帳の多くはキリシタンではないことを証明した寺請証文を編集したもの。一方,各領主は江戸初期から領民支配の必要性により戸口調査を行い,人別帳を作成した。1671年(寛文11)幕府はこの人別帳をもとに宗門改をすることを命じ,これを機に全国的に原則として毎年作成されるようになった。それにともない寺檀制度も確立。この帳簿は戸籍台帳として機能し,1871年(明治4)の戸籍法の制定により近代戸籍へと引き継がれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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