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社倉(しゃそう)

江戸時代,飢饉対策または困窮者への貸与を目的として,穀物を供出させてたくわえた貯蔵倉,およびその運用制度。古代からある義倉・常平倉とともに三倉といわれた。山崎闇斎の「朱子社倉法」によって関心が高まり,諸氏により必要性が主張された。貯穀の方法は,農民の供出が基本だが,領主の下賜米金なども充用された。会津藩で1655年(明暦元)に実施されたのが最初とされ,岡山藩・広島藩・姫路藩・松代藩など各地でたてられた。高島藩の常盈(じょうえい)倉,徳島藩の陰徳倉,江戸の町会所など,他の名称の備荒貯蓄倉も同様の性格とみなされる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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