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〆粕(しめかす)

釜で十分に煮た魚を締胴器に入れて圧搾し,残った搾粕(しぼりかす)を乾燥して作った魚粕。菜種・荏胡麻(えごま)・綿実油の搾粕もある。江戸~明治期に畿内の綿作をはじめ,菜種・柑橘・藍作などの施肥に利用された。代表的なのは鰯(いわし)粕と鰊(にしん)粕。鰯粕の産地は房総九十九里浜,大分佐伯,伊予が有名で,大坂干鰯(ほしか)市場では1724年(享保9)130万俵をピークに減少,それを補うため鰊粕が登場する。鰊〆粕の生産は寛政期に本格化し,茶・桑・藍・田畑作に用いられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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