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島津荘(しまづのしょう)

日向・大隅・薩摩3国にまたがる摂関家領大荘園。荘域は宮崎県中・南部から鹿児島県の大半にあたる。「建久図田帳」によると,3国で一円領は3405町,半不輸領の寄郡(よせごおり)は4831町,あわせて8000町余という国内最大の荘園。半不輸で在国領主と国司に両属する寄郡の占める割合が高いのが特徴。1026年(万寿3)大宰大監平季基が,日向国南部の荒野を開発して関白藤原頼通に寄進したのが起源という。12世紀前期以降,飛躍的に拡大した。鎌倉前期以後,本家摂関家(近衛家),領家興福寺一乗院の体制が成立。1186年(文治2)には,島津氏初代といわれる惟宗(これむね)(島津)忠久が地頭職に任じられた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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