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島津重豪(しまづしげひで)

生没 1745.11.7~1833.1.15 江戸後期の大名。薩摩国鹿児島藩主。父は重年。1755年(宝暦5)遺領相続。一橋宗尹(むねただ)の女保姫と結婚。三女茂姫は将軍徳川家斉(いえなり)の御台所。87年(天明7)隠居して長男斉宣に家督を譲るが,孫の斉興の代まで後見として藩政に影響を及ぼした。蘭癖と称されるほど蘭学に傾倒し,長崎オランダ商館や江戸の長崎屋にティチング,ドゥーフ,シーボルトを訪ね親交をむすび,オランダの文物も収集。造士館・演武館・医学院・薬園・明時館(天文館)などの文化施設を設立,その他「南山俗語考」「島津国史」「成形図説」「鳥名便覧」「質問本草」を編纂刊行して,鹿児島藩文化の発展に貢献。次男の中津藩主奥平昌高や十二男福岡藩主黒田長溥(ながひろ),曾孫の斉彬(なりあきら)に大きな影響を与えた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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