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資本主義(しほんしゅぎ)

労働力までもが商品化された経済体制。生産手段を所有する資本家が,利潤獲得を目的に賃労働者を雇用して商品生産を営む関係が基軸をなす。農民層が商人資本による商品経済の浸透にともなって分解し,土地をはじめとする生産手段と,生産手段から分離された無産者とが蓄積される。土地私有権の確立と身分的拘束からの自由とによって生産手段と無産者の蓄積が促進される過程(原始的蓄積)が,資本主義の歴史的前提となる。資本・賃労働関係は,工場制手工業を端緒とし,機械制大工業が普及する産業革命をへて,全経済の基軸をなすに至る。日本では1880年代半ば以降の産業革命によって資本主義が定着し,第2次大戦後の高度成長をへて世界有数の資本主義国となった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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