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四府駕輿丁座(しふかよちょうざ)

中世,朝廷の四府(左右の近衛府・兵衛府)に属した駕輿丁の連帯組織。本来駕輿丁は天皇の行幸にあたって鳳輦(ほうれん)をかつぐ雑色(ぞうしき)である。しかし室町時代には商工業者となる者や,商工業者で課役免除の特権を利用するため駕輿丁の身分を獲得する者が現れ,広範な特権をうける座を結成。この時期は四府ではなく,外記(げき)中原家や官務壬生(みぶ)家に所属していた。駕輿丁座の座人は米・鋤鍬・古鉄・呉服・絹などについて専売権をもち,馬・銅・材木・竹などについては営業権と課役免除権をえており,京都上京の商権を掌握していた。しかし豊臣秀吉の座撤廃政策によって専売権は否定された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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