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地主手作(じぬしてづくり)

近世の農村において,地主が年季奉公人を使って耕作する農業経営形態のこと。それまで労働力の主体であった譜代下人が自立した結果,本百姓のうち上層農民の経営形態として近世前期に確立した。質地地主として小作経営をあわせて行っていることが多い。地主手作経営を特徴づける年季奉公人は,譜代下人の自立により成立した単婚小家族経営からうまれた。年季奉公人の給銀,肥料・農具代などの高騰により地主手作の経営規模は縮小し,やがて土地を小作に出して高率の小作料をとる寄生地主が発生する。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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