死者の供養や祠堂修復などの名目で寺に寄進された銭で,寺院金融の資金として利用された。その蓄積・貸付は禅宗寺院に始まり,室町時代に2文子(もんし)(月利2%)という低利率(当時の標準は4~6文子)を背景に急成長し,また幕府から徳政免除の特権を獲得したことで,諸宗の寺院金融も多く祠堂銭と称した。江戸時代にも,とくに中期以降,幕府の保護のもとに名目金(みょうもくきん)の一種としての祠堂金の貸付が盛んに行われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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