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幣原外交(しではらがいこう)

若槻・浜口両民政党内閣時代(1924年6月~27年4月,29年7月~31年12月)の外相幣原喜重郎が展開した外交。その間の「田中外交」としばしば対比される。国際協調と経済中心主義がその特色とされるが,最も際立っていたのは対中国外交であった。北伐が満州に迫っても出兵を拒否して内政不干渉主義を貫徹した態度,さらに満蒙の特殊権益視の頑固なまでの否認は,「田中外交」と対照的であり,「幣原軟弱外交」として世論の批判を浴びる原因ともなった。満州事変への対応に苦慮した第2次外相時代末期には,ついに満蒙新政権樹立(満蒙分離)を容認するにいたり,その意義を失って退陣した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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