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執権(しっけん)

鎌倉幕府の職名。初代政所(まんどころ)別当の大江広元が執権とよばれたが,ふつう1203年(建仁3)政所別当となった北条時政が執権の初代とされる。13年(建保元)侍所(さむらいどころ)別当の和田義盛(よしもり)が滅亡すると,執権北条義時は侍所別当を兼ね,以後執権は政所・侍所の両別当を兼務する役職となった。25年(嘉禄元)の連署(れんしょ)の設置は,複数執権制の創設といえる。執権・連署は幕府の最重要職であり,嫡宗である得宗家(とくそうけ)をはじめとする北条氏の有力諸家によって独占された。だが56年(康元元)得宗北条時頼が一門赤橋家の北条長時に執権を譲って以来,幕政の実権はしだいに執権から得宗に移り,執権の地位は相対的に低下した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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