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十訓抄(じっきんしょう)

「じっくんしょう」とも。鎌倉中期の説話集。3巻。作者は妙覚寺本奥書の六波羅二臈左衛門入道説(湯浅宗業(むねなり)とも)や「正徹(しょうてつ)物語」の菅原為長説があるが不詳。成立は1252年(建長4)頃。世間賢愚のふるまいを例に年少者に処世教訓を提示する。全巻で10の教訓が掲げられ,各編は教訓解説の小序とその詳しい説明からなる。教訓説示の事例には,説話のほか経書経典の章句や和歌漢詩文などもひかれ,編著者の豊かな知識とともに中世初頭の知の様相がわかる。「古今著聞集」「東斎随筆」などにとりいれられ,1693年(元禄6)の版行以来,近世にも広く流布した。諸本は4系統あり,原本に近いとされる片仮名本が「新編日本古典文学全集」所収。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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