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士族(しぞく)

明治維新後,旧武士階級に与えられた身分呼称。1869年(明治2)6月公卿・諸侯を華族,一門以下平士以上の藩士を士族とし,同年12月には旧幕臣も含めてすべての士分を士族または卒とし,従来の石高に応じて家禄が給されることになった。72年に卒が廃止され,国民は華族・士族・平民の3身分となったが,士族・平民間の法的な身分上の差異はなくなり,さらに秩禄処分・廃刀令などで旧来の特権も廃止され,多くの士族が没落し士族反乱などもおこった。その後身分としての士族は形骸化し,1947年(昭和22)の戸籍法の全面改正により士族の呼称は消滅したが,士族的な精神はさまざまな意味で近代日本国家の形成に重要な役割をはたした。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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