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自身番(じしんばん)

近世,村方や町方が設けて維持した共同体の集会・治安維持制度,あるいはその施設。公用・雑務の処理,火の用心,橋の上・河岸端の警備などにあたった。とくに都市域に広範にみられる。木戸番とは異なり,本来は百姓や町人自身が勤めた。江戸の中心部では町に居住している家持が少なかったため,家持町人の代わりに,町屋敷の管理者である家守(やもり)が勤めた。江戸全体で自身番屋(自身番が詰める番屋)は1850年(嘉永3)には994カ所存在した。その役割は,火の用心,橋の上・河岸端の治安維持などであった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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