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侍従(じじゅう)

天皇の側につねに近侍する官職。令制によると,中務省に所属し定員8人。うち3人は少納言を兼任。官位相当は従五位下。「常侍規諫,拾遺補闕」を職掌とした。平安初期には,侍従は天皇の側近という意味に広く使用されるようになり,正規の侍従のほかに,次侍従・擬侍従・出居(でい)侍従などの職名が現れる。平安中期には摂関家など高級貴族の子弟が任じられることが多くなり,中世の公家社会でも公達(きんだち)が任じられるとある。一方,藤原行成が侍従大納言と称されたように,参議以上になったあとも侍従を兼任する例が散見する。江戸時代には武家でも高家などが任じられた。明治期以降,宮内省侍従職にその名が継承された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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