寺社奉行(じしゃぶぎょう)
江戸幕府の職名。1635年(寛永12)初設。奏者番が兼職。大名役で,寺社・町・勘定の3奉行の最上位。定員4人(3~5人),うち1人が月番奉行となる。62年(寛文2)老中所管から将軍直属になった。職掌は全国の寺社と寺社領の管理および宗教統制,関八州外の私領の訴訟など。また寺社領の領民,神官・僧尼や,楽人・検校(けんぎょう)・連歌師・陰陽師・碁将棋所など諸職の者を統轄した。自邸を役宅とし,下僚には家臣(寺社役・平留役・取次,大・小検使など)を用いたが,幕府から吟味物調役が出向。大坂城代,京都所司代をへて老中になる昇進コースがあった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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