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自衛隊(じえいたい)

内閣総理大臣を最高指揮監督者とする現代日本の防衛組織。MSA協定での日米の合意を背景に,1954年(昭和29)6月9日,防衛庁設置法・自衛隊法(防衛二法)が公布されて発足。「直接侵略及び間接侵略」からの防衛を任務とし,保安隊・(海上)警備隊の改編と航空自衛隊の新設により陸・海・空3部隊が組織され,関連諸機関も整備された。冷戦期の自衛隊は日米安保体制下において「専守防衛」方針をとりつつ在日米軍を補完するという明確な性格を付与され,政治的には,戦争を忌避する国民感情を背景に,その存在と憲法9条との関係が重大な争点となっていた。90年代初頭には自衛隊の海外派遣が新しい争点として浮上。湾岸戦争終結後の91年(平成3)4月ペルシア湾に掃海艇が派遣され,92年6月にはPKO協力法が成立して,カンボジアなどへの部隊派遣が実施された。2014年現在で総隊員数約24.8万。対潜水艦戦・要撃戦闘などの能力はきわめて高い水準に達している。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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