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相撲(すもう)

日本の国技と称される格闘競技。争う・あらがう意味の動詞「すまふ」の連用形「すまひ」が名詞化したもので,本来は格闘・力くらべそのものを意味したが,のち特定の様式の格闘競技をさして用いた。古来各地で行われていたさまざまな格闘が,平安時代に全国各地から相撲人(すまいびと)を徴発して行われた相撲節(すまいのせち)を通じ,同一性をもつ格闘競技として形成され,相撲節に付随した儀式的な要素とともに地方に普及したと考えられる。相撲節の廃絶後も,各地の寺社を中心に祭礼時の奉納や勧進(かんじん)などの目的で,相撲が芸能の一種として行われ,遅くとも中世後期には各地に職業的な相撲人集団も発生した。これらの相撲興行は江戸中期頃までに,江戸・大坂・京都を中心に組織化されて幕府の公認を得,各地の相撲組織を傘下に収める。また吉田司家(つかさけ)を頂点とした故実体系に組み入れられて,確固たる地位を築いた。現代の大相撲組織はその系譜に連なる。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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