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住友家(すみともけ)

江戸時代の大坂の豪商。銅精錬・銅鉱業・銅貿易を主業とし,中期以降金融業を兼ねる。住友財閥の前身。初代政友は越前国出身で,仏教の新宗派涅槃(ねはん)宗の高僧となったが,法難のため還俗して京都で書籍・薬種業を営んだ。2代友以(とももち)は南蛮吹の開発者である蘇我理右衛門の実子で銅商泉屋住友家を興し,1623年(元和9)大坂に銅吹所を設け,大坂を銅精錬・銅貿易の中心地とするのに貢献した。3代友信以後吉左衛門を称し,銅山稼行に進出し,91年(元禄4)別子(べっし)銅山を開坑,閉山まで経営したのをはじめ,銅鉱業に寄与した。1811年(文化8)銅山御用達の名目と苗字の使用を許された。1746年(延享3)江戸で札差業,さらに両替業を開始したが,明治初年に別子銅山以外の事業を整理して再出発した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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