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スペイン

ヨーロッパ南西部に位置し,イベリア半島の過半を占める国。漢字表記は西班牙。古くはイスパニアと呼称。15世紀にスペイン王国が成立。16世紀には海外に植民地を広げ,隆盛期を迎えた。日本との関係は1584年(天正12)スペイン船の平戸入港に始まるが,貿易と布教の両面でポルトガルおよびイエズス会に対し劣勢。96年(慶長元)サン・フェリペ号事件が発生,スペイン系のフランシスコ会宣教師を含む二十六聖人が殉教した。徳川家康は,1609年(慶長14)日本に漂着した前フィリピン臨時総督ビベロ(ドン・ロドリゴ)を厚遇,日本・メキシコ間の通商交渉を行ったが,江戸幕府の禁教政策によって,24年(寛永元)両国関係は断絶した。この間天正遣欧使節,13年(慶長18)メキシコとの通商を求めた慶長遣欧使節の支倉常長がマドリードに赴いている。開国以後の関係再開は1868年(明治元)日西修好通商航海条約の締結による。1936~39年のスペイン内戦では日本はフランコ政権を支持したが,45年(昭和20)第2次大戦終戦で国交を断絶,56年に国交を回復した。75年フランコ総統が死去,ブルボン家のファン・カルロス1世が即位。立憲君主制を軸に民主化を進めている。86年EC(現,EU)加入。99年にユーロ第1陣国として参加。2014年にフェリペ6世が即位。首都マドリード。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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