1. 用語
  2. 日本史 -す-
  3. 砂川事件(すながわじけん)

砂川事件(すながわじけん)

1950年代後半に展開された最大の米軍基地反対闘争。安保条約と憲法9条問題を焦点とする裁判へと発展した。55年(昭和30)東京都砂川町(現,立川市)で米空軍立川基地拡張のため民有地の強制測量が開始されると,住民は強く反発。以後労働組合員・学生も参加した強力な反対運動が組織され,流血の事態も発生。57年激しい反対運動のなかで,基地内に立ち入った7人を検察が日米行政協定にともなう刑事特別法違反で起訴。59年東京地裁が米軍駐留を憲法違反として全員に無罪を言い渡すと(伊達判決),検察は異例の飛躍上告を実行。最高裁は安保条約には高度の政治性があり,裁判所の審査になじまないとの判断を示し,原判決を破棄した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう