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数寄(すき)

日本の美意識の一つ。時代によって変化がある。平安時代の「好き」は恋愛・芸道への傾倒をいい,「数奇」と表現された。しかし「数奇」はもともと不幸を意味したことから,室町時代には「数寄」と書き,数々の茶道具の取合せをいうようになった。戦国末期の1564年(永禄7)の「分類草人木(そうじんぼく)」には「近代茶ノ湯ノ道ヲ数寄ト云ハ」とあり,このときには「茶の湯」が定着していたと考えられる。江戸中期には「茶道」の語が一般的となる。明治期に輩出した実業家茶人をとくに「数寄者」とよんだ。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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