菅原氏(すがわらうじ)
平安時代の氏族。もとは土師宿禰(はじのすくね)で,781年(天応元)に根拠地の大和国添下郡菅原郷(現,奈良市菅原町付近)にちなみ菅原宿禰に改姓,のち朝臣を賜った。桓武天皇の侍読(じとう)として仕えた菅原古人(ふるひと),「凌雲集」「文華秀麗集」「経国集」の編纂にかかわり,朝儀や服制の唐風化に努めた菅原清公(きよとも),「貞観格式」「文徳実録」などの編纂にかかわり,参議に昇任した菅原是善(これよし),宇多天皇の信任を得て蔵人頭から右大臣に昇り,のち大宰権帥に左遷された菅原道真(みちざね)など,8世紀末以降の文人・学者を多く輩出した。大江氏と並ぶ学者の家として代々文章博士・大学頭などに任じられ,大江氏を江家(ごうけ)というのに対して菅家(かんけ)とよばれた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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