透彫(すかしぼり)
金属板を切り透かして文様を表す技法。中世までは文様の輪郭にそって小孔を連続してあけ,その間を切鏨(きりたがね)で切りとる方法が行われたが,近世以降は糸鋸が用いられるようになった。透かしの技法には,文様とする部分を残し地の部分を透かす地透(じすかし)と,地板に直接文様を透かす文様透(もんようすかし)の2種類がある。地透は古墳時代すでに眉庇付冑(まびさしつきかぶと)・鞍金具などに用いられた。一方文様透は香炉・釣灯籠(つりどうろう)の煙出しの孔など文様の小さいものが多い。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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