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末次平蔵(すえつぐへいぞう)

生没 ?~1630.5.25 近世初期の豪商・朱印船貿易家・長崎代官。諱は政直。博多の豪商末次氏の一族。父の業をついで貿易に従事し,シャム・安南(ベトナム)・台湾などに朱印船を派遣し巨富を築いた。1619年(元和5)長崎代官村山等安(とうあん)を失脚させ,代わって代官となり市政を掌握。貿易面でも絶大な権力をもった。23年以降オランダ人が台湾に進出すると,これを阻止するため,28年(寛永5)オランダの台湾長官ヌイツとの間に浜田弥兵衛事件を引きおこした。この事件は30年5月の本人の死とヌイツの身柄引渡しを契機に解決にむかった。死後,子の茂貞が跡をついで平蔵を襲名し,茂貞の孫茂朝の代まで長崎代官として権勢をふるった。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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