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水平社(すいへいしゃ)

第2次大戦前期の部落解放をめざす自主的・大衆的な運動団体。米騒動や労働運動の発展,民族自決・社会主義思想などの影響をうけて,1922年(大正11)3月全国水平社が結成された。創立大会では西光万吉(さいこうまんきち)の起草による水平社宣言を採択。初期は差別糾弾闘争を中心とし,全国的に支部が組織された。その後,階級闘争を重視して労働運動や農民運動との連帯を求める傾向が強まり,それに右派やアナーキストが反発して分裂状態となった。昭和前期,深刻な不況のもとで部落改善要求と身分闘争が重視され,反軍闘争などが広範に展開されるなかで左翼的傾向は弱まっていったが,戦時体制下でファシズムに転向する傾向も現れ,42年(昭和17)に解消した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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