1. 用語
  2. 日本史 -よ-
  3. 吉田兼倶(よしだかねとも)

吉田兼倶(よしだかねとも)

生没 1435~1511.2.19 室町中期~戦国期の神道家。唯一神道の創始者。卜部兼名(うらべかねな)の子。初名は兼敏で,1466年(文正元)改名。当初は神祇大副を勤め,卜部家の家職・学問を継承していたが,しだいに家の学問・神道説を整理し,「神明三元五大伝神妙経」を著して唯一神道の基礎を作った。その後も神道説の中心に位置する「日本書紀」神代巻と「中臣祓(なかとみのはらえ)」の研究を重ね,後土御門(ごつちみかど)天皇に進講したのをはじめ,公卿にも講義を行う。84年(文明16)邸内に斎場所として大元宮(たいげんぐう)を建立。唯一神道の入門書であり,根本教典にあたる「唯一神道名法要集」「神道大意」を著し,唯一神道の教化に努めた。死後,吉田社の境内に葬られ,神竜(かみたつ)大明神として祭られた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう