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横穴式石室(よこあなしきせきしつ)

古墳の埋葬施設の一つ。竪穴(たてあな)式石室の対照語。4世紀末に朝鮮半島から九州北部に伝えられ,古墳中期には近畿・東海地方にまで広がったが,竪穴式石室にかわって全国的に普及するのは後期からである。棺を安置する玄室(げんしつ),その入口の玄門,その前につく羨道(えんどう),入口の羨門などを板状の平石や川原石・塊石・切石などで構築。墳丘の横に設けた羨門は,大きな板石や塊石などで閉塞。埋葬に先行して石室が構築され,埋葬や追葬は羨門から行われる。合葬・追葬を意図した埋葬施設で,その伝来には合葬思想をともなっており,以後日本でも合葬が盛んに行われた。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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