養和の飢饉(ようわのききん)
養和年間(1181~82)におきた大飢饉。1180年(治承4)に始まる源平争乱期以降,鎌倉時代は異常気象・洪水・地震などで慢性的な飢饉に悩まされた。なかでも養和の飢饉・寛喜の飢饉(1231)・正嘉の飢饉(1258~59)は大きかった。養和の飢饉については「方丈記」に「養和のころとか(中略)二年があひだ,世の中飢渇して,あさましき事侍りき。或は春夏ひでり,或は秋大風洪水など,よからぬ事どもうちつづきて,五穀ことごとくならず云々」とその惨状が記される。被害は西日本がはなはだしかったため,平氏のうけた打撃は大きく,源平合戦の結果にも影響した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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