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庸布(ようふ)

庸の一品目。大麻(たいま)・苧麻(ちょま)を原料とする麻布(あさぬの)。初見は改新の詔(みことのり)で,仕丁・采女(うねめ)のため郷里で1戸あたり庸布1丈2尺を出す規定であった。令制では正丁1人あたり布の長さ2丈6尺,幅2尺4寸とするが,当時貨幣的機能をもった常布(1丈3尺)2枚を納めるのが令の狙いらしく,706年(慶雲3)庸が半減されて布1丈3尺となった。713年(和銅6)庸布は2丁分の2丈6尺を1段として合成することとし,717年(養老元)には調庸布4丈2尺を1端と定め,調が布以外の地域では庸布は2丁分を合成して2丈8尺が1段となり,以後定着した。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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